The Man Who Cried IMDb (United Kingdom, France, 2000)★★★
ざっくりいうとユダヤ系ロシア人の女の子が迫害を逃れ逃れて父のいるアメリカに渡るまでの話。この主人公の女の子の強さってのがあまり伝わってこない作品だったのは、監督の意図通りなんだろうか。周囲の人に助けられ、運にも恵まれ、ぐずぐずと泣きながら流され流されアメリカにたどり着く風であるのだが。
ジョニデがお色気ムンムンの普通の役をしているレアな作品だ。だがそれを上回るのがケイト・ブランシェット。やはりこの人は凄い。金持ちに取り入る頭の弱いブロンド女を装うしたたかな女性の表現がお見事。
さて、原題のThe man who criedって誰のことだ、いまいちピンとこないぞ。邦題の耳に残るは君の歌声ってのはなかなか秀逸だと思う。
あらすじ(Jaihoより): 1927年、ロシア。幼いユダヤの少女フィゲレは父と祖母と暮らしていたが、父はアメリカへ出稼ぎに行ってしまう。やがて村はポグロムによって焼き払われ、フィゲレはひとりイギリス行きの船に乗せられる。フィゲレはイギリスの里親のもとでスーザンと改名し、やがて歌劇団のコーラス・ガールとなってパリに向かう。そこでロシア人のダンサー、ローラや、イタリア人オペラ歌手ダンテと知り合った彼女は、ジプシーの青年チェーザーと恋に落ちる。だが、ナチスがフランスに侵攻し、ユダヤ人の弾圧が始まるとナチスの魔手から逃れるため、ローラと共にニューヨークに向かうが…。